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基板での共振とEMIへの影響【ノイズ対策】

·174 文字·1 分
目次

共振時のスペクトラム
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リンギングが発生している矩形波を時間領域と周波数領域で分析します。周波数領域では 300 MHz 付近にピークが存在することが確認できます。このようなピークがスペクトラムに現れると、EMI 試験で問題になります。

リンギング波形(時間領域)
リンギングのスペクトラム(300 MHz付近にピーク)

共振と信号の立ち上がり速度の関係
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共振が起こるリスクを下げる
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配線が共振しにくい条件として、次の関係式が知られています。

$$ \text{配線長} \ll \frac{\lambda}{4} $$

10 cm 配線の場合、λ/4 = 10 cm、つまり λ = 40 cm よりも波長が長い信号であれば共振リスクが低くなります。

配線長 10 cm のときの立ち上がり時間を計算
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基板の比誘電率を 4 と仮定し、波長 40 cm の周波数を計算します。

$$ \frac{c}{\sqrt{4}} \cdot \frac{1}{0.4} \approx 374.7 \, \text{MHz} $$

この周波数に対応する立ち上がり時間は次の式から求められます。

$$ t_r = \frac{0.35}{f} \approx 0.35 / 374.7 \times 10^6 \approx 0.93 \, \text{ns} $$

立ち上がり時間が約 1.3 ns 以上であれば、10 cm 配線で共振リスクが低くなります。

シミュレーションで波形を確認
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LTspice で立ち上がり時間を変更して RLC 素子通過後の波形を比較しました。

  • tr = 1 ns:波形が常に振動し、リンギングが持続する
  • tr = 10 ns:矩形波として問題ない波形

基板の寄生成分として次の値を使用しています(1 cm あたりの目安値)。

  • R:1 mΩ/cm
  • L:10 nH/cm
  • C:5 pF/cm

フェライトビーズを使ったノイズ対策
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シミュレーション条件
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  • 負荷容量 CL = 5 pF
  • 配線長 10 cm 想定(R = 10 mΩ、L = 20 nH、C = 10 pF)
  • フェライトビーズ:村田製作所製 BLM18RK601SN1(SPICE モデルを使用)

シミュレーション結果
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フェライトビーズを追加することで、以下の改善が確認できました。

  • 共振による振幅の増大が抑制される
  • 高周波成分が除去され、矩形波形が安定する
  • スペクトラム全体のノイズレベルが低下する
フェライトビーズ挿入前後の比較

フェライトビーズは高周波域でインダクタとして働きインピーダンスが上昇するため、高周波成分を減衰させる効果があります。

共振のコントロール
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共振が最大になる条件
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線路の一方が短絡、もう一方が開放の場合に λ/4 共振が発生し、共振が最大になります。

反射係数
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反射係数 Γ は次の式で表されます。

$$ \Gamma = \frac{R - Z_0}{R + Z_0} $$

共振を小さくするためには反射係数を 0 に近づける必要があり、終端インピーダンスを線路の特性インピーダンス Z₀ に合わせることが有効です。

そのほかの共振を抑える方法
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  • 誘電体材料の活用:損失のある誘電体材料を使用して線路全体で減衰させる
  • スナバー回路の挿入:R と C の直列回路(スナバー回路)を部分的に挿入して損失を与える

まとめ
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項目内容
共振の影響高周波ノイズが発生し、スペクトラムにピークが現れる
共振リスク低減信号波長の 1/4 に対して配線長が十分短ければリスクが下がる
フェライトビーズ共振による不要な周波数を除去し、ノイズ性能・波形品質を改善できる
終端終端インピーダンスを特性インピーダンスに合わせると反射係数が 0 に近づく
スナバー回路RC 直列回路を挿入して損失を与え、共振を減衰させる

シミュレーションベースの検討のため、実機では動作が異なる可能性があります。実機でノイズ問題が発生した場合は、発生箇所を特定してから対策を進めることを推奨します。